夫婦間レイプ容認のインド、法改正への圧力強まる
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【6月9日 AFP】インドの首都ニューデリー(New Delhi)で伝統的な結婚式を挙げたディープティ(Deepti)さん(仮名)は、そのほぼ直後から、恐ろしい性的暴行を受けるようになった──それも密室で、結婚したばかりの夫の手によって。
ディープティさんはAFPの取材に対し、「彼は乱暴だった。病気で入院した時でさえ、セックスを強要された」と、身を震わせながら当時を振り返った。彼女は数か月間暴行に耐えた後、逃げ出した。
以後3年にわたって法の裁きを求め続けてきたディープティさんだが、家父長制が根強く残り、夫婦間のレイプが犯罪とみなされないインド社会においては、夫が罰される日など来ないのではないかと感じている。
同国では昔から、家庭内をはじめ性暴力が多発しているにもかかわらず、政府は夫婦間でのレイプを犯罪と認めることに及び腰だ。
マネカ・ガンジー(Maneka Gandhi)女性・児童育成相は最近議会で、教育の欠如に加え、貧困や宗教的信念、社会規範などにより、法制化は不可能と述べた。
ガンジー氏は先に問題の解決を目指す意向を示していたこともあり、この発言は女性団体の怒りを買い、大勢の人々の困惑を招いた。しかし批判が高まるにつれガンジー氏は態度を一転させ、目下検討中とした。
先月同氏は記者団に対し、「これは介入が極めて難しい問題だ。寝室に立ち入ることになるのだから」と釈明。「品位を保ちつつ断固として取り組む方策を協議していく必要がある」と話した。