【6月7日 AFP】(更新)AP通信など米メディアは6日、米大統領選の民主党候補指名争いに出馬しているヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が、指名に必要な過半数の代議員を確保したと一斉に報じた。

 AP通信は独自集計の結果として、クリントン氏が米主要政党で大統領候補指名を獲得した史上初の女性となることが確実となったと伝えている。

 ただ、民主党の候補指名争いでは翌7日、クリントン氏が積極的な選挙運動を展開しているカリフォルニア(California)州を含む6州で予備選や党員集会が行われる予定だ。

 クリントン陣営の選挙活動委員長のロビー・ムーク(Robby Mook)氏は声明で「これは重要な節目だ。だが、7日には6州で数百万人が参加する投票がある。そしてヒラリー・クリントン氏はあらゆる票を獲得すべく活動している」と表明。「われわれは7日夜、ヒラリー・クリントン氏が一般投票で勝利を勝ち取るだけでなく、誓約代議員(予備選挙や党員集会の結果に縛られる代議員)の過半数も獲得できると期待している」と述べた。

 一方、ライバルのバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員側は6日、個人の意思で支持候補に投票できる特別代議員は7月の党大会まで投票できないと述べ、クリントン氏の指名はまだ確実ではないと主張した。

 サンダース陣営の報道担当者は声明で、「民主党全国委員会(Democratic National Committee)は今夏の党大会で実際に投票が行われるのに先駆けて特別代議員の票を数えるのは誤りだと明言しており、メディアが判断を急いでそれを無視するのは残念だ」と表明。

 その上で、クリントン氏について「指名を確実にするのに必要な一般代議員の数を確保していないし、確保することもないだろう」と反論した。さらに、サンダース氏は「(共和党の指名を確実にしている)ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に対抗する最強の候補だと特別代議員を説得していく」意向だと明らかにした。(c)AFP