【6月6日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の支配下にあり、イラク軍が包囲しているイラク中部の要衝ファルージャ(Fallujah)について、近郊で避難民キャンプを営むノルウェー難民委員会(NRC)は5日、脱出を試みる一般市民をISが狙撃して殺害していると明らかにした。

 NRCの声明によると、NRCが連絡を取り合っている複数の家族から「戦闘から逃れるためユーフラテス川(Euphrates River)を渡ろうとする市民が反政府武装勢力の標的にされている」との報告があった。

 ファルージャ中心部には偽装爆弾や路肩爆弾が多数仕掛けられており、川を渡るのが市民にとって数少ない脱出方法の一つとなっている。NRCによると「不特定多数の」市民が渡河を試みた際に撃たれて殺されたという。

 NRCがアムリヤット・ファルージャ(Amriyat al-Fallujah)で運営するキャンプには、ファルージャ一帯から逃れてきた市民の大半が収容されている。

 すでに避難所に到着している人々の大半はファルージャ中心部から離れた地区に住んでいた。中心部には今も最大5万人の市民が取り残され、人間の盾としてISに利用されているとみられている。(c)AFP