【6月4日 AFP】リオデジャネイロ五輪でジカ熱の流行が拡大する恐れがあるとの懸念が出ている中、世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長が、同五輪を予定通り開催すべきかどうか専門家パネルに検討するよう求めたことが分かった。

 チャン事務総長は6月1日付の書簡で、現状に関する情報を直接集め、五輪に参加する大勢の選手と観客へのリスク評価を行うため、WHOはこれまでブラジルに専門家チームを4回派遣したと述べた。

 チャン事務局長の措置は今年8月に開幕する五輪の公衆衛生上のリスクを評価してほしいというジーン・シャヒーン(Jeanne Shaheen)米上院議員からの要請に応えたもので、シャヒーン議員は3日、チャン事務局長の書簡をネット上に公開した。

 チャン事務局長は、専門家らは近日中に会合を行い、その助言は直ちにネット上で公開すると明言した。

 ジカウイルスへの懸念から世界各国の医師ら200人以上がリオデジャネイロ五輪の延期か開催地変更を要請したが、WHOは五輪開催計画を変更してもジカウイルスが世界的に拡大するリスクにはそれほど影響しないとしていた。(c)AFP