【6月3日 AFP】(写真追加)フランスの首都パリ(Paris)のルーブル美術館(Louvre Museum)は、数日にわたり続く大雨により氾濫したセーヌ(Seine)川による浸水被害を避けるため、3日を休館とし、地下に保管している貴重な美術品を避難させると発表した。

 パリ当局はセーヌ川沿いに防水壁を設置。ルーブル美術館と同じくセーヌ河岸に位置し、世界最高の印象派コレクションを収蔵しているオルセー美術館(Orsay Museum)も2日、通常より早く閉館。川の水位が5.5メートルを超えた場合、美術品の一部を上階に移動させる態勢を整えた。

 これまでのところ、セーヌ川の氾濫によるパリ市内への被害はほとんどなく、中心部に水が到達する可能性も低いとみられるが、3日までに同川の水位が通常より6メートルも高くなるという予報も出ている。

 フランスやドイツでは、洪水によってこれまでに10人が死亡、数千人が自宅からの避難を余儀なくされている。両国の気象予報機関は、今後24時間のさらなる降雨に警戒するよう呼び掛けている。(c)AFP/Katy Lee with Pauline Curtet in Simbach am Inn, Germany