【6月2日 AFP】同性愛行為を経験したことがあると回答した米成人の割合が1990年代から倍増しているとする調査結果が1日、性行動に関する米学術誌「アーカイブス・オブ・セクシャル・ビヘイビア（Archives of Sexual Behavior）」で発表された。米国で性に対する文化的姿勢が急速に変化していることがうかがえる。

　調査は3万人を超える成人男女を対象に行れたもので、同性愛を容認するとの回答は全世代で増加している。中でもミレニアル世代は許容度が最も高くなっている。調査では、2010年代に18～29歳に達する世代をミレニアル世代として成人とみなしている。

　調査結果をまとめた論文の共著者でサンディエゴ州立大学（San Diego State University）教授（心理学）のジーン・トウェンジ（Jean Twenge）氏は声明の中で、（同性愛に対する）姿勢と行動のこうした大きな変化はこの25年間で起きており、急速な文化的変動を示すものだとし、米国の文化がより個人主義的になり、自分自身や平等性をより重視するようになっていると述べた。さらに、昔のような厳格な社会的規範はなくなり、米国人は望みの性的経験をすることに対してより自由になったと話している。

　論文によると、同性との性行為経験があると答えた男性は1990年の4.5％から2014年には8.2％に増加。女性では3.6％から8.7％へと急増している。また、同性、異性双方との性行為経験ありとの回答は3.1％から7.7％に上昇した。

　ミレニアル世代で同性との性行為経験があると答えたのは男性が7.5％、女性が12.2％だった。女性の同性愛経験は若い世代に多い傾向があり、一方男性では同性愛経験に年齢による差はみられなかった。(c)AFP