【6月1日 AFP】フランス首都パリ(Paris)のアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長は5月31日、市内に難民キャンプを設置する計画を発表した。

 イダルゴ市長はこの日記者会見で、「できるだけ早期」のキャンプ設置を目指し、当局はキャンプの立地適性について「複数の場所の評価」を行っていると明らかにした。これは今年フランスが従来より積極的に移民危機に対応しようとしていることを示す動きともみられる。

 市長は、パリの北に過去数日の間に出現し、800人が暮らしているキャンプを例に挙げ、もはや「持ちこたえられる」状況ではなくなっているとの認識を示した。

 フランス政府は今回の突然の発表まで、移民向けのインフラ整備に抵抗する姿勢を示してきた。イダルゴ市長は国の担当部門にパリの状況を何度か訴えてきたにもかかわらず、いまだ回答が得られていないといら立った様子で述べ、難民を「相応に歓迎」するための資金が国から十分に提供されていないとした上で、「今後はわれわれが主導していく」と話した。

 移民の中にはフランスを、仕事を見つける機会がより多く、中には親類を持つ人もいる英国へ渡る足掛かりと見る人も多い。新たな流入を懸念した英国は同日、イギリス海峡(English Channel)でのパトロール強化を発表した。(c)AFP/Claire Gallen with Nina Larson in Geneva