【5月31日 AFP】隻腕のサーファー、ベサニー・ハミルトン(Bethany Hamilton、米国)が31日、ワールド・サーフリーグ(WSL)のフィジー女子プロ(Fiji Women's Pro)で、3位に入賞する快挙を達成した。

 2003年、サメに襲われて片腕を失ったハミルトンは、タバルア(Tavarua)島で開催されたこの大会に、ワイルドカード(特別参加枠)で出場した。

 上位入賞は難しいという見方が強い中、26歳のハミルトンは、世界ランク1位のタイラー・ライト(Tyler Wright、オーストラリア)、世界女王に6度輝いているステファニー・ギルモア(Stephanie Gilmore、オーストラリア)を次々に退けた。

 準決勝で、後に優勝するジョアンナ・デフェイ(Johanne Defay、フランス)に敗れたハミルトンだが、大会後に「3位入賞なんて本当にまさかの出来事…ワイルドカードだったのに! 大会は楽しかったし、新たな冒険を楽しみにしているわ」と、ツイッター(Twitter)に投稿している。

 ハミルトンは13歳の時、出身地のハワイ(Hawaii)州カウアイ(Kauai)島でサメに襲われ、全身の血液の60%を失った。

 しかし、プロサーファーになることをあきらめなかったハミルトンは、事故から1か月も経たないうちに練習を再開したという。

 フィジーの大会で準々決勝進出を決めた後、ハミルトンは、ツアートップ選手と競うことの楽しみを語った。

「私だからこそ、若い女の子たちに伝えられるメッセージがあると思う…夢をあきらめないで」

「片腕をなくした後でも、私は望みを実現している。若い子たちには、自分の気持ち次第で何だってできることを学んでほしい」

(c)AFP