誘拐被害のプリド選手、犯人と格闘 携帯奪い無事救出 メキシコ
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【5月31日 AFP】メキシコ北東部タマウリパス(Tamaulipas)州で武装集団に誘拐され、29日夜に救出されたサッカーのアラン・プリド(Alan Pulido)選手(25)が、誘拐犯の1人と格闘した末に奪った携帯電話を使って自ら警察に通報していたことが分かった。
2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でメキシコ代表メンバーに選ばれ、現在ギリシャのオリンピアコス(Olympiacos)でプレーしているプリド選手は28日夜、犯罪多発地域である地元の同州シウダビクトリア(Ciudad Victoria)で開かれたパーティーからガールフレンドと帰宅する途中、武装した男4人に連れ去られた。
州検察当局によると、女性はその場で立ち去ることを許されたが、プリド選手は市内にある2階建ての民家に連れて行かれた。その後、両手に巻かれた縄を解くことに成功。民家には誘拐犯が1人しかいないことに気付いたという。
検察官はラジオ局イマヘン(Imagen)に対し、「2人は殴り合いになった。(携帯電話は)犯人のものだった。彼(プリド選手)はそれを奪い、(緊急電話の)066番に通報した」と語った。
現場にはその数分後、警察が駆け付け、容疑者1人を逮捕。プリド選手は無事救出されたが、脱出するためドアの窓ガラスを拳でたたき割った際、右手首にけがをしたという。(c)AFP/Laurent THOMET