地中海の海難事故を生き延びた移民、イタリアの湖で水死
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【5月29日 AFP】地中海(Mediterranean Sea)で海難事故を生き延びたコートジボワール出身の24歳の男性が、イタリアの湖で水死した。イタリアのメディアが28日、報じた。
レジーヌ・サヌーヌ(Lesine Sanune)さん(24)は、欧州に渡る際、乗っていた粗末な船が転覆するという事故に見舞われたが、生きてイタリアにたどり着き、北部トリノ(Turin)県のホテルを転用した移民センターで暮らしていた。
日刊紙スタンパ(La Stampa)が掲載した目撃情報によると、サヌーヌさんは食後すぐに水泳をしようと同県キアベラーノ(Chaiverano)のシリオ湖(Lake Sirio)に飛び込み、二度と水面に浮かんでこなかった。遺体は2時間後、ダイバーと消防隊によって引き揚げられた。
サヌーヌさんが暮らしていた移民センターの運営団体「イソラ・ディ・アリエル(Isola di Ariel)」のシルバーナ・ペローネ(Silvana Perrone)代表は「何ということだろう。海難を逃れたのにこんな死に方をするなんて。言葉もありません」と語った。(c)AFP