【5月28日 AFP】(更新)米カリフォルニア州ロサンゼルス(Los Angeles)の裁判所は27日、俳優のジョニー・デップ(Johnny Depp)さん(52)に対し、離婚申請中の妻で女優のアンバー・ハード(Amber Heard)さん(30)への接触禁止命令を出した。

 ハードさんは今週、目の周りにあざをつくった状態で裁判所を訪れ、デップさんに暴力を振るわれたとして離婚を申請、配偶者扶養料を請求していた。

 ハードさんは、結婚後デップさんから何度も暴力を受けたと訴え、あざが残る自分の顔写真を裁判所に提出。21日にデップさんと争った際のけがだと説明し、今後デップさんから危害を加えられる恐れがあると主張したという。

 ハードさんは宣誓後の証言で「結婚してからずっと、ジョニーは言葉でも肉体的にも私を虐待してきた」と述べ、デップさんについて「薬物乱用とアルコール依存症の過去がある」として、その癇癪(かんしゃく)におびえていると付け加えた。

 米芸能情報サイト「TMZ」は、右目の周りにあざが残るハードさんの写真を掲載。21日夜にデップさんがスマートフォンを投げつけた直後に撮影された写真だとのハードさんの発言を報じた。同サイトが伝えたハードさんの主張によれば、デップさんはハードさんに暴力を振るった後、金銭と引き換えに黙っているよう求めてきたが、ハードさんは週明け23日朝に離婚を申し立てたという。

 ただ、TMZは21日に警察が2人の自宅に駆け付けた際、ハードさんはデップさんを訴える気はないと手続きを断っていたとも伝えている。

 TMZによるとハードさんは、デップさんが20日公開の映画『アリス・イン・ワンダーランド2(Alice Through the Looking Glass)』のプロモーションで欧州を訪問中にもかかわらず、デップさんから危害を加えられる差し迫った脅威に直面していると訴えたという。

  カール・ムーア(Carl Moor)判事は、40ページに及ぶ証拠資料を確認した上で、デップさんに対しハードさんの周囲100ヤード(約91メートル)以内への接近を禁じる命令を出した。接近禁止命令は来月17日に再検討される予定という。

 デップさんとハードさんは昨年2月に結婚したばかり。ハードさんは離婚申請に当たって、2人が暮らしていた邸宅と自家用車のレンジローバー(Range Rover)、愛犬の保護管理権を要求している。離婚申し立てによると、2人はデップさんの母親が亡くなった2日後の今月22日に別居を開始したとされている。(c)AFP/Frankie TAGGART