【5月27日 AFP】ロシアテニス連盟(RTF)は26日、リオデジャネイロ五輪の女子代表に、禁止薬物「メルドニウム(Meldonium)」の陽性反応が出て暫定的に資格停止処分を受けているマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)を選出した。

 RTFのシャミール・タルピチェフ(Shamil Tarpischev)会長は、ロシアの通信社Rスポーツ(R-Sport)に対し、「全仏オープンテニス(French Open 2016)の第1週が終わるまでに、シャラポワの五輪参加の可否が決まる」と語っている。「彼女はわれわれの五輪参加リストに載っている。それは6月6日までに提出される予定だ」

 2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得しているシャラポワは、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)のドーピング検査で、自身の検体からメルドニウムの陽性反応が出たことを3月に認め、資格停止処分を受けている.

 それ以降、ロンドン五輪の200メートル平泳ぎで銅メダルを獲得したユリア・エフィモワ(Yuliya Efimova)をはじめとする、ロシアを代表するアスリートから次々とメルドニウムの陽性反応が検出されている。

 今年1月からメルドニウムを禁止薬物に指定した世界反ドーピング機関(WADA)は4月、メルドニウムが人体から排出されるまでどれほどの時間がかかるかがはっきりとしていないため、同薬物を摂取したアスリートの処分が取り消される可能性を示していた。実際、メルドニウムの陽性反応が検出された多くのアスリートはその後、無実が確認されて資格停止処分が解除されている。

 国際テニス連盟(ITF)は4月、シャラポワのケースについて、メルドニウムの扱いに関するWADAの指針に基づく聴聞会を実施した上で、処分を決定するとしている。(c)AFP/Gabrielle Tétrault-Farber