米国務省報告書、メール問題でクリントン氏批判 選挙戦に再び暗雲
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【5月26日 AFP】米大統領選の民主党指名候補争いで首位を走るヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が、国務長官時代の公務に私用メールアドレスを使用していた問題で、米国務省監察総監室は25日、クリントン氏が事前に国務省に私用メール利用の承諾を求めていなかったとする調査報告書を公表した。
報告書は、仮にクリントン氏が使用許可を求めたとしても、ハッキングにより国家機密が漏えいする恐れがあるため承認されなかっただろうとしている。報告書はクリントン氏を厳しく批判する内容で、私用メール問題によって同氏の選挙活動に再び暗雲が立ち込めている。
報告書の内容に対しクリントン氏陣営は、過去の国務長官たちも私用メールを公務に使用していたと反論している。
報告書もまた、クリントン氏の前任者だった共和党のコリン・パウエル(Colin Powell)元国務長官が同じく私用メールを公務に使っていたことに触れているが、クリントン氏が就任した2009年までに規則が改正されており、同氏はその確認を怠ったと批判した。
報告書は、クリントン氏および前任の国務長官3人の公務において、「電子記録や通信に関して組織的な脆弱(ぜいじゃく)性」があったと指摘している。(c)AFP/Dave Clark