【5月23日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の複数の幹部筋は22日、AFPの取材に対し、隣国パキスタンで米軍が前日実施した無人機攻撃により、同勢力の最高指導者アクタル・マンスール(Akhtar Mansour)師が死亡したことを認めた。アフガン政府もこれに先立ち、同師の死亡を確認したと発表していた。

 ある幹部筋は「信頼できる情報として、マンスール師が死亡したと言える」と言明。さらに2人の幹部筋も同師の死亡を認めた上で、後継者選びのため指導部がパキスタン中部クエッタ(Quetta)に集まっていることも明らかにした。同師の死亡を受け、タリバン組織内で後継者をめぐる内紛が発生する可能性がある。

 幹部筋らは、次期最高指導者の有力候補として、タリバン系武装組織「ハッカニ(Haqqani)」の指導者でマンスール師の副官の一人だったシラジュディン・ハッカニ(Sirajuddin Haqqani)師や、アブドル・ガニ・バラダル(Abdul Ghani Baradar)師を挙げている。

 マンスール師の死や後継者について、タリバンからの公式発表はない。米当局は、アフガン国境に近いパキスタンのアフマッドワル(Ahmad Wal)で、同師を標的とした複数の無人機攻撃を実施したことを明らかにしたが、同師を殺害するに至ったかについては決定的な証拠はないとしていた。

 しかし、アフガニスタンの情報機関「国家保安局(NDS)」とアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)行政長官はともに、マンスール師の死亡を確認したと発表した。(c)AFP/Maaz Khan