セントラルパークの隠れた自然保護区、80年ぶり一般開放
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【5月31日 AFP】米ニューヨーク(New York)市の観光名所セントラルパーク(Central Park)内の一角にあり、人気ブティックや高級高層住宅が立ち並ぶ5番街の目と鼻の先に隠されてきた自然保護区が、80年ぶりに一般向けに公開された。
公開されたのは、公園の南東の端にある広さ約1.6ヘクタールのハレット自然保護区(Hallett Nature Sanctuary)。セントラルパークに3か所ある森の一つだ。
公園の年間予算の4分の3を調達している非営利組織(NPO)「セントラルパーク管理委員会(Central Park Conservancy)」のダグ・ブロンスキー(Doug Blonsky)会長兼最高経営責任者(CEO)によると、ハレット自然保護区は1930年代、野鳥保護を目的として、当時の公園管理者ロバート・モーゼス(Robert Moses)氏によって一般の立ち入りが禁止された。
だが、長期間にわたって手つかずの状態が続いた結果、外来種のフジが大量に繁殖する事態に。セントラルパーク管理委員会は2001年、ハレット自然保護区の復元を決断。地元の学校やボランティアの協力も得つつ、長い歳月をかけてフジを一掃した。
保護区内には在来種の野草が植えられたほか、池を見下ろす丘の頂上にはベンチが設置され、来場者は緑によって外界から隠された場所に座りながら、林冠から高層ビルが突き出す景観や、鳥のさえずりを楽しむことができるようになった。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU