大富豪の租税回避、取り締まりを強化 インド
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【5月22日 AFP】スポーツ車メーカー、ランボルギーニ(Lamborghini)は今月、58万ドル(約6400万円)のスーパーカー「ウラカンLP610-4スパイダー(Huracan LP610-4 Spyder)」のインドでの販売を開始した。だが、この派手なオープンカーに食指を伸ばす地元の大富豪らは、税務署員によるちょっとした問題に出くわす可能性がある。
ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は、特に大富豪の間で横行している節税などの租税回避の取り締まりを誓い、世界で2番目に人口の多い同国における格差問題に取り組んでいる。
先月、2000年以来初めて公表されたデータにより、年収上位層で税金を納めている者がほとんどいないと判明。2012年から2013年に、年収5億ルピー(約8億円)を超える層で納税申告をしたのはわずか6人にすぎなかった。
スイス金融大手クレディ・スイス(Credit Suisse)が発表した世界の家計資産に関する包括的な調査報告書「グローバル・ウェルス・レポート(Global Wealth Report)」によると、純資産が5000万ドル(約55億円)を超えるインドの大富豪は2100人と推定される。また、米経済誌フォーブス(Forbes)の世界長者番付には84人の大富豪がリストアップされている。こうした数字と上記の納税申告者数の差は歴然だ。
税務当局は現在、不動産登記や銀行預金残高、株式市場での取引だけでなく、高級車販売店からのデータを所得申告書と照合し全容解明に努めている。(c)AFP/Emily Ford