【5月19日 AFP】米大統領選の共和党候補指名を確実にしたドナルド・トランプ（Donald Trump）氏は18日、自身が大統領となった場合に指名する米連邦最高裁判事の人事案を公表した。11人の候補者全員が保守派の白人で、男女比は男性8人、女性3人と、男性が圧倒的多数となっている。

　リストには人工妊娠中絶の合法化を「憲法に対する米国史上最悪の醜行」と批判したカトリック教徒の連邦判事、ウィリアム・プライアー（William Pryor）氏、弾痕で穴だらけになった射撃標的の写真をツイッター（Twitter）に投稿したことがあるテキサス（Texas）州最高裁判事のドン・ウィレット（Don Willett）氏らの名前があがっている。

　米連邦最高裁判所は長官と判事8人の計9人で構成されるが、保守派判事のアントニン・スカリア（Antonin Scalia）氏が2月13日に急死して以降、判事1人が欠員となった状態が続いている。

　連邦最高裁の人事決定は、保守派と進歩主義派の均衡状態にある連邦最高裁の政治バランスに影響を与えることから、上院では後任者指名をめぐるバラク・オバマ（Barack Obama）政権と共和党議員らの攻防が続いている。

　現連邦最高裁判事の高齢化に伴い、向こう数年間で数人が引退や死去する可能性があるため、次期大統領には連邦最高裁判事の指名機会が何度かあるとみられる。(c)AFP