スペイン人画家ミロの孫、絵画を競売に出品 収益は難民支援へ
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【5月18日 AFP】スペインの画家ジョアン・ミロ(Joan Miro)の絵画28点が19日、英ロンドン(London)でチャリティーオークションにかけられる。収益金は難民支援に充てられるという。
競売大手クリスティーズ(Christie's)がロンドンで実施するオークションは、赤十字(Red Cross)のために5万ユーロ(約600万円)の資金を調達することを目指している。
1983年に90歳で亡くなったミロの孫に当たるジョアン・プニェット・ミロ(Joan Punyet Miro)氏はAFPに対し、収益を寄付する理由について、本人がそれを望んだだろうからと語った。
「私は自分のことを、ミロの願いを受け継ぐ役だとみなしているので、もし彼が今生きていたならば行ったであろうことを自分も行おうと努めている」
「ミロは全生涯にわたり苦難を耐え忍んだ人間だった。彼は飢えに苦しんだこともあったし、スペイン内戦の際は国を離れていた」
共和派だったミロはスペイン内戦の際、フランス南部の国境沿いにあった難民キャンプで暮らしていたスペイン人難民たちのことを気にしていたという。
内戦勃発時はフランスにいたミロは、そのままパリ(Paris)に滞在することを選んだ。1940年まで妻と娘とともにパリで過ごしたが、ナチス・ドイツ(Nazi)の侵攻を受けてスペインに帰国した。
赤十字に対してミロは個人的な思い入れがある。1965年、プニェット氏の母に当たるミロの一人娘(当時34)が自動車事故にあい、脚を失う危険があった。だが赤十字の医師に救われ、1年間の入院の後、彼女は回復したという。
「祖父はたった一人の子どもを救ってくれた感謝の気持ちを込めて赤十字のためにタペストリーを制作した」とプニェット氏は述べた。(c)AFP/Alfons LUNA