【5月14日 AFP】3つの世紀にまたがる人生を送り、世界最高齢者と認定されていたスザンナ・ムシャット・ジョーンズ(Susannah Mushatt Jones)さん(116)が12日夜、米ニューヨーク(New York)ブルックリン(Brooklyn)の介護施設で死去した。世界の最高齢者を追跡している「老人学研究グループ(GRG)」が13日、発表した。

 GRGのロバート・ヤング(Robert D. Young)ディレクターによると、ジョーンズさんは19世紀に生まれた最後の米国人でもあった。

 ジョーンズさんは1899年7月6日、米南部アラバマ(Alabama)州で貧しい綿摘み人家庭の10人の子どもの一人として生まれた。ヤング氏によるとジョーンズさんは1922年にニューヨーク州へ移住し、その後40年代にカリフォルニア(California)州に移住した後アラバマ州に帰り、その後再びニューヨーク州に移ったという。

 ヤング氏によると、ジョーンズさんの長寿の秘訣(ひけつ)は、「ベーコンと卵を食べ、よく眠り、お酒とたばこはたしなまず、結婚をしても子どもを持たなかった」ことだという。

 ジョーンズさんは2015年7月、世界最高齢者としてギネスブック(Guinness Book of World Records)に掲載された。2005年に106歳の誕生日を迎えた際、ジョーンズさんはニューヨークの住宅管理当局に対し、「わたしは愛情と前向きなエネルギーに身を置くようにしている。長寿と幸福のためには、それが大切なの」と語っていたという。

 ヤング氏は、ジョーンズさんの死去によりイタリア北西部ベルバニア(Verbania)に居住する、1899年11月29日生まれのエマ・モラノ(Emma Morano)さんが世界最高齢者になったと述べた。モラノさんは知られている中で唯一の19世紀生まれの存命者。(c)AFP