【5月13日 AFP】米大統領選で共和党の指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)は12日、ポール・ライアン(Paul Ryan)下院議長と会談した。過激な選挙運動によって党内の分断を招いているトランプ氏が党指導部の支持を得ようと賭けに出た格好だが、ライアン氏から支持表明を取り付けるには至らなかった。

 トランプ・ライアン両氏は会談後に共同声明を出し、この会談が「結束に向けて前向きな一歩」になったとし、民主党の最有力候補であるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏を11月の選挙で打倒する必要性を強調した。

 ライアン氏は先週、トランプ氏を党の代表として支持する「準備はまだできていない」と述べていた。今回の会談後には記者団に対し、「前向きな方向に進みつつあると思っているし、初めての非常に有望な会合だと思う」としながらも、「45分間では、われわれが議題にしているあらゆるプロセス、あらゆる問題、あらゆる原則について詰められるものではない」と語り、トランプ氏の支持表明までは踏み込まなかった。

 両氏の共同声明では、「両者の差異を率直に指摘し合った一方で、共通の土台を持つ重要な領域も多いことを認識している」とし、「今後もさらなる協議を続けていくが、党の結束を図り、今秋に勝利を収める大きなチャンスがあると引き続き確信しており、その目標を達成するため協力していくと強く決意している」と述べた。(c)AFP/Michael Mathes