学歴はある程度遺伝子で決まる、研究
このニュースをシェア
【5月12日 AFP】人の学歴をある程度決定する74の遺伝子を特定したとする研究論文が11日、発表された。これらの遺伝子にどのような変異があるかで決まるという。
遺伝子が学歴に与える影響は、食生活や家庭環境、機会などの環境要因と比べるとごくわずかで、その割合は0.5%にも満たない。
しかし、英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された研究結果は、個人レベルとは言わないまでも少なくとも社会レベルにおいて、強い意志や論争好きといった遺伝子に関係する性格的特徴が教育の達成度と一致するとの結論を導き出す程度に強固なものだ。
論文の問い合わせを担当する共著者、米南カリフォルニア大学(University of Southern California)のダニエル・ベンジャミン(Daniel Benjamin)教授は、「最も影響が大きい遺伝子変異に関しては、コピーを二つ持つ人はコピーを持たない人に比べて就学期間が平均9週間長い」と語った。
研究チームは、遺伝子プロファイルによって差別が生じる可能性を懸念する声が上がることを予想し、遺伝子を学歴や知性と直接結びつけるべきではないとしている。一方で、今回の研究結果によって、遺伝子が行動に与える影響が環境の変化によっていかに増減するかの理解につながると指摘している。(c)AFP/Marlowe HOOD