トランスジェンダーを理由に不当解雇、訴え認められず 中国
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【5月11日 AFP】中国の労働紛争仲裁委員会は、トランスジェンダー(性別越境者)であることを理由に不当に解雇されたとする男性からの申し立てを退けた。男性の弁護士が11日、述べた。こういった申し立ては中国では初めてという。
報道によると、仲裁申請者は女性として生まれたものの、自らを男性として認識し、普段から男性用の衣服を着用している。中国南西部・貴州(Guizhou)省の保健センターに就職してから8日後に解雇されたという。
男性を解雇した理由はトランスジェンダーだと雇用主が話しているとみられる様子が録音されていたものの、弁護士によると、貴州省の労働紛争仲裁委員会はこの録音を取り上げなかったという。
また仲裁委員会は、男性に「適切なスキル」がなかったために営業職を解雇されたと判断。男性が求めていた1か月分の給与と書面による謝罪を退け、雇用側に試用期間中の給与約400元(約7000円)を支払うよう命じた。
一方、男性の弁護士は「判断に失望した」と語った。
複数の報道によると、トランスジェンダーが不当解雇の申し立てを行ったのは中国では今回が初めてだったという。(c)AFP