ルクセンブルクの外国企業税優遇、内部告発者に求刑18月の方針
このニュースをシェア
【5月10日 AFP】欧州の小国ルクセンブルクが数百社の多国籍企業に課税を優遇していた事実を2014年に明らかにした、いわゆる「ルクスリークス(LuxLeaks)」事件で、同国の検察当局は10日、証拠文書を流出させた大手コンサルティング会社プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の元社員2人に対し、禁錮18月を求刑する方針を示した。また文書を受け取ったジャーナリストにも罰金を科すとしている。
「ルクスリークス」スキャンダルと呼ばれる一連の問題では、PwCに勤務していたフランス人のアントワーヌ・デルトゥール(Antoine Deltour)、ラファエル・アレ(Raphael Halet)両被告が、ジャーナリストのエドゥアール・ぺラン(Edouard Perrin)被告に対して数千点に及ぶ文書を漏えいしたとして、文書の窃盗、企業秘密の暴露などで起訴されている。判決は6月中旬に予定されている。
この事件では流出した一連の文書により、米アップル(Apple)やスウェーデンの家具大手イケア(IKEA)、米飲料・食品大手ペプシコ(PepsiCo)など世界有数の大企業が、数十億ドル規模の課税から逃れていたことが明るみになった。人権団体らは3人の起訴は不当だと訴えている。(c)AFP