フィリピン、選挙絡みの襲撃で10人死亡
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【5月9日 AFP】フィリピンで大統領選などの選挙が一斉に実施された9日、投票所に対する銃撃などが相次ぎ、警察によると全国でこれまでに少なくとも10人が死亡した。
同日はベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領の任期満了に伴う大統領選の他、全国で計1万8000のポストを争う議会選や首長選も行われた。
政治に絡む暴力事件が多発することで知られるマニラ(Manila)郊外のカビテ(Cavite)州ロサリオ(Rosario)市では、夜明け前に7人が待ち伏せされ、射殺された。
南部ミンダナオ(Mindanao)島では、政情が不安定なマギンダナオ(Maguindanao)州の投票所内で1人が射殺された他、コタバト(Cotabato)市で投票開始後に市場で手りゅう弾が爆発して1人が死亡。また同国最大のイスラム反政府勢力の拠点であるスルタンクダラット(Sultan Kudarat)の近郊では、投票所に20人の武装集団が押し入り、投票用の機械を持ち去った。
北部ではルソン(Luzon)島のアブラ(Abra)州で、市長候補の支持者同士が銃撃となり、1人が死亡、2人が負傷した。
フィリピン軍の報道官は、各事件に関連性はなく、選挙の実施に対する影響は軽微だったとの認識を示している。選挙監視機関によると、国内では年初から選挙前までに選挙関連の死者が15人確認されている。(c)AFP