イラクの元IS支配地域、集団埋葬地50か所超見つかる 国連報告
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【5月7日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が支配していたイラク国内の地域で、多数の遺体が埋められた穴が50か所以上見つかった。6日の国連安全保障理事会(Security Council)で、ヤン・クビシュ(Jan Kubis)国連事務総長特別代表(イラク担当)が報告した。
米軍主導の有志連合による空爆支援を受けたイラク軍は、ここ数か月間でISに制圧された地域を次々と奪還している。
しかし、奪還作戦が成功するにつれて、ISによる「恐ろしい犯罪」の証拠が明らかになりつつあるとクビシュ氏は指摘。「イラク国内の複数の地域で、これまでに50か所を超える集団埋葬地が発見された」と語った。
報告によると、アンバル(Anbar)州の州都ラマディ(Ramadi)では先月19日、サッカー場内からそれぞれ最大40人の遺体が埋められた穴が3つ見つかったという。
クビシュ氏はまた、イラクでは人道危機が悪化していると報告。緊急支援を必要としている人々は昨年比で倍増し、国民の約3分の1に相当する1000万人以上に上っていると述べた。さらに200万人が今後実施されるIS掃討作戦によって避難を強いられる恐れがあるとしている。(c)AFP