「技術ドーピングは見逃さない」 UCIが新検知装置に自信
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【5月4日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)は3日、2016年に入ってから採用している新装置を使えば、技術ドーピングを「残らず検知できる」と自信をのぞかせた。
自転車競技では、今年のUCIシクロクロス世界選手権(UCI Cyclo Cross World Championships 2016)で史上初の技術ドーピングが発覚。マシンから電動モーターが見つかったフェムケ・ファン・デン・ドリエッシュ(Femke van den Driessche、ベルギー)には、6年間の出場停止処分が科されている。
このとき使用されたのが磁力を使った新システムだった。このシステムでは、磁場を発生させて自転車を読み取り、データをタブレットに送信。タブレットは1分にも満たない所用時間で、フレームなどの部品内にモーターや磁石、電池などの固形物が隠されていないかを明らかにする。
以前はサーモグラフィーを使った検知装置が採用されていたが、UCIのブライアン・クックソン(Brian Cookson)会長は、磁気を使った装置の方が効果が高いため変更を決断したという。
クックソン会長は「われわれはこの課題に真剣に取り組んでいる。これは不正を行う人間に向けたメッセージだ。この方法でだまそうとしても、われわれは決して見逃さない」と語った。
「この装置であれば、あらゆるテクノロジーを検知できる。素晴らしい手法でうまく機能している。サーモグラフィー技術は、現在使用している技術より信頼性で劣っていた」
UCIでテクニカル・ディレクターを務めるマーク・バーフィールド(Mark Barfield)氏によると、1日に開催されたツール・ド・ロマンディ(Tour de Romandie 2016)では507回の検査を無作為に実施したが、技術違反は見つからなかったという。
バーフィールド氏は、「専門家のチームからの要請で、この方法を導入しました。彼らとはいい協力体制が築けています」とコメントし、UCIでは今年行われるプロ大会で合計1万から1万2000回の検査を実施することを検討しているという。(c)AFP