【4月26日 AFP】欧州連合(EU)は25日、爆発する恐れのあるホバーボードから発がん性のある子ども用パジャマまで、危険な製品が数多く域内に持ち込まれているとして警鐘を鳴らした。また、その大半が中国の製品であると指摘した。

 EUは昨年、玩具や衣類、電気製品などの製品2072点に対して危険であると注意を促した。前年比ではわずかに減少した。危険な製品に指定されたものの多くは中国製で、全体の約62%を占めたという。

 欧州委のベラ・ヨウロワー(Vera Jourova)委員(司法・消費者・男女平等担当)は、こうした製品の域内流入の阻止を目的に、6月に中国・北京(Beijing)を訪問する予定だ。

 ヨウロワー委員は、ネット通販の普及などから、多くの商品が消費者に直接届くようになっている現状にも触れ、課題を説明した。

 域内流入前に阻止された最も一般的な製品は玩具で、全体の27%を占めた。その他に多かったのは、衣類の同17%、自動車の10%、電気製品の9%、宝飾品の6%だった。

 化学物質による健康被害リスクが最も高く、けが、窒息、感電、発火のリスクがそれに続いた。

 中でもホバーボードは、最も懸念される製品の一つ。完全充電時にオーバーヒートして発火や爆発の危険性があるためだ。

 また、かわいい動物のイラストがついた中国製のパジャマには、皮膚から吸収されるとがんや細胞の突然変異を引き起こしたり、生殖の健康に影響を与えたりする恐れのある染料が使用されていたことも分かっている。(c)AFP