【4月20日 AFP】米海洋大気局(NOAA)は19日、2016年の3月について、近現代史上で最も暑い3月だったと発表した。これにより、月間の世界平均気温の最高記録が11か月連続で更新されたという。

 NOAAによると、平均気温が過去最高となる月が11か月続いたのは、過去137年の観測史上で最長だという。

 2016年3月の地球の地表と海面の平均温度についてNOAAは、「1880年に記録を取り始めたNOAAの地球温度データベースで、3月としては最高となった」と述べた。

 NOAAの報告書によると、地球全体の平均気温は、20世紀平均の12.7度を1.22度上回ったという。「これは、2015年に更新された過去最高記録を0.32度上回っており、記録に残る全1635か月の中、気温偏差(平均からの差)が最高値となっている」

 こうした気温の急上昇は、地球温暖化のペースが加速していることを示しているため、科学界では懸念の材料となっている。

 2015年は、過去最高だった2014年の記録を更新し、観測史上最も暑かった年となっている。

 NOAAの報告書によれば、3月は地表の大半で平均を上回る高気温となり、「ブラジル東部、アフリカの東部と中部の大部分、東南アジアの大半、オーストラリアの北部と東部の大部分などで、記録的な気温上昇を示した」という。

 また、世界の海でも水温は上昇傾向にあり、地球海洋温度が3月としては1880年以降で最高値を記録。2015年の過去最高記録を更新した。

 NOAAは「月間の地球海洋温度の気温偏差の上位7位はすべて、この7か月間で発生した記録」と指摘している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN