【4月13日 AFP】盗作疑惑がある英ロックバンド、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の楽曲「Stairway To Heaven(天国への階段)」(1971)の裁判で、米ロサンゼルス(Los Angeles)地裁は来月10日、陪審を開始する。

 この訴訟で、ロサンゼルスのサイケデリックバンド「スピリット(Spirit)」の代理人は、同曲のメランコリックなイントロが、同バンドが作曲したインスト曲「Taurus」から盗用されたものだと主張している。

 2年にわたる訴訟では、同曲が盗作であるとの判断は下されていないが、5月10日から陪審が開始されることになった。

 ゲーリー・クラウスナー(Gary Klausner)連邦地裁判事は、11日に発表された判断について、スピリットの代理人は「顕著な類似を示す証拠を提示することはできなかったが、(ツェッペリン側が楽曲に接触する)機会および実質的類似性に関して審理すべき事実問題を立てるのに成功した」と述べた。

 判事によると、原告および被告側は、1970年12月~1971年1月に英ロンドン(London)で「Stairway To Heaven」が録音される前に、レッド・ツェッペリンが1967年の「Taurus」について知りえたかという点で「激しく争った」という。

 ロバート・プラント(Robert Plant)、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)、ジョン・ポール・ジョーンズ(John Paul Jones)、ジョン・ボーナム(John Bonham)で構成されたレッド・ツェッペリンは、1968年12月26日米デンバー(Denver)でのコンサートでスピリットの前座を務め、米国デビューを飾った。

 だが、レッド・ツェッペリンのメンバーらは、スピリットとは実質的な交流はなく、同バンドの音楽もあまり聞いたことがなかったと証言している。

「天国への階段」のイントロについてレッド・ツェッペリンは、数世紀にわたり繰り返し使われてきている構成だと主張。また、8分以上におよぶ曲の残りの部分については無視されていると指摘している。

 判事はこの意見に異を唱えており、2つの曲にはベースラインを含む、さらなる類似があるとしている。(c)AFP