イエメンで武力衝突、停戦崩壊の危機 南部では自爆テロも
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【4月12日 AFP】イエメンで国連の仲介による停戦発効から2日目を迎えた12日、アブドラボ・マンスール・ハディ(Abd-Rabbo Mansour Hadi)暫定大統領派と、イランの支援を受けるイスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装勢力「フーシ派(Huthis)」の衝突が複数の箇所で起きた。当局者らが明らかにした。反政府側は停戦が危機に瀕していると警告している。
当局者らによると、衝突が起きたのは東部のマーリブ(Marib)県や、フーシ派が掌握する首都サヌア(Sanaa)の北東に位置するニーム(Nihm)など。マーリブ県のサルワー(Sarwah)地区では、フーシ派および同派と連携するアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)前大統領派の勢力が2か所の丘陵の奪取を試みているという。
一方、イエメン当局者によると南部アデン(Aden)では同日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の構成員とみられる男が軍の新兵が集まっていた場所で自爆し、イエメン兵5人が死亡した。男は基地に向かっていた新兵の集団の中に紛れ込んでいたという。
イエメン南部では大統領派と反政府派の戦闘による混乱に乗じて、アルカイダやイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が勢力を伸ばそうとしている。(c)AFP