【4月10日 AFP】15-16スペイン1部リーグは9日、第32節の試合が行われ、首位FCバルセロナ(FC Barcelona)は、レアル・ソシエダ(Real Sociedad)のミケル・オヤルサバル(Mikel Oyarzabal)に決勝点を奪われ0-1で敗戦。リーグ2連敗を喫し、残り6節で優勝争いの行方は分からなくなった。

 2位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は、フェルナンド・トーレス(Fernando Torres)、アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)、コケ(Jorge Resurreccion Merodio 'Koke')が得点を記録し、RCDエスパニョール(RCD Espanyol)を3-1で退け、バルセロナとの勝ち点差を3に縮めた。

 バルセロナとアトレティコが勝ち点で並んだ場合は、直接対決の結果によりバルセロナが優位となる。 

 そして3位レアル・マドリード(Real Madrid)は、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が1得点2アシストの活躍をみせ、SDエイバル(SD Eibar)に4-0で勝利。首位バルセロナに勝ち点4差まで迫っている。

 レアルと対戦した前節の「エル・クラシコ(El Clasico)」で、公式戦無敗記録を39で止められたバルセロナは、この一週間で2敗目を喫しており、大きな重圧にさらされている。

 バルセロナのルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は、「(スペイン1部リーグは)エキサイティングでオープンなリーグであり、最高のチームが優勝する」と語った。「前半はひどいできだった。このレベルで守りを固めるソシエダのような相手に対しては、規律、支配、ポゼッションが特に必要だ」

 バルセロナは昨季、デビッド・モイーズ(David Moyes)氏が当時率いていたソシエダに0-1で敗れるなど、敵地サンセバスチャン(San Sebastian)で7試合勝利から見放されており、最近4試合ではすべて敗れている。

 エンリケ監督はこの試合、ルイス・スアレス(Luis Suarez)を出場停止で欠くと、アトレティコとの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)準々決勝第2戦に向け、アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)、イヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)、ジョルディ・アルバ(Jordi Alba)を温存した。 

 するとソシエダは試合開始直後、シャビエル・プリエト(Xabi Prieto)のクロスから18歳のオヤルサバルが頭で合わせて幸先よく先制。対するバルセロナは、今季の公式戦で計45得点を稼いでいたスアレス不在が大きく響き、決定的なチャンスを作ることがほとんどできなかった。

■CL第1戦の敗戦から復調したレアル

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、VfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)に0-2で敗れた6日のチャンピオンズリーグ準々決勝第1戦から8人を入れ替え、12日に本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で行われる第2戦に備えた。

 ジダン監督は「内容には満足している。後半より前半の方が良かった」とコメント。「われわれが現在直面している問題は理解している。12日の試合でどのようにプレーをするかもね。今は休養を取り、準備を整えなければならない」

 エンリケ監督やジダン監督とは対照的に、アトレティコのディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督はベストメンバーをピッチに送り込み、エスパニョールから逆転勝利を収めている。

 シメオネ監督は「われわれは持っている力をすべてを出し切った。激しく、粘り強くプレーし、ファイトし続けた」と語った。(c)AFP/Kieran CANNING