【4月9日 AFP】米ロック歌手ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)さん(66)は8日、性的マイノリティーを標的にした州法に反対する意志を示すため、同国ノースカロライナ(North Carolina)州で今週末に予定されていたコンサートを中止すると発表した。

 スプリングスティーンさんが反対している同州の法律は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人々に対する公共施設や公衆トイレでの差別を阻止することを、州内の自治体に禁止する内容。

 スプリングスティーンさんは声明で「この法律は、すべての国民の人権を認めるという点で私たちの国が歩んできた進化に我慢ならない人々が、その進化をひっくり返そうとしている試みにみえる」「ロックコンサートより大事なことがあり、今これを書いている今も起きているような差別や偏見と闘うことはその一つだ」「僕たちを前へではなく、後ろへ押し戻そうとする連中に反対して声を上げる方法として僕が持っている中で、これが最強の方法だ」と述べている。

 スプリングスティーンさんは1980年の大ヒットアルバム「ザ・リバー(The River)」のリリースから35周年を記念したツアーの一環として、10日に同州グリーンズボロ(Greensboro)でのコンサートを予定していた。(c)AFP/Shaun TANDON