【4月8日 AFP】韓国政府は8日、北朝鮮が海外で運営するレストランの全従業員13人が韓国に亡命したと発表した。

 韓国統一省の鄭俊熙(チョン・ジュンヒ、Jeong Joon-Hee)報道官は記者団に対し、男性1人、女性12人の亡命希望者が7日に韓国に到着したと述べた。13人が働いていたレストランがある国については明かさなかった。

 韓国政府の推計によると、北朝鮮は12か国で約130のレストランを運営しており、年間約1000万ドル(約11億円)相当の外貨を獲得している。こうしたレストランの従業員はほとんどが北朝鮮から来ているという。

 先月、核実験をめぐり一連の対北朝鮮制裁が発表される中、韓国政府は海外の韓国人に対し、北朝鮮が国外で得た利益は核兵器開発の資金となっているとして、北朝鮮運営のレストランなどをボイコットするよう呼び掛けていた。

 鄭報道官によると、これまでにもレストランで働く従業員が単独で亡命するケースはあったが、1つのレストランの全従業員が集団で亡命を希望するのは初めてだとし、亡命者の1人の話として、(今回の亡命者)全員が韓国へ逃げるとの「同じ考えを持っていた」と述べた。(c)AFP