【4月1日 AFP】トルコ南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)で3月31日、警察車両を狙った爆弾攻撃があり、警官7人が死亡、少なくとも27人が負傷した。非合法のクルド人反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の犯行が疑われており、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、事件は「テロリストの真の顔」を世界に示すものとなるはずだと述べている。

 地元の治安筋がAFPに明かしたところによると、警察車両が同市の主要なバスターミナルを通過した直後に、遠隔操作された自動車爆弾が爆発。けがをした27人のうち、14人は一般市民で、13人が警官だという。ディヤルバクルの住民の大多数はクルド人で、事件の翌4月1日にはアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相による異例の訪問が予定されていた。

 訪米中のエルドアン大統領は、「こんなことをこれ以上容認してはおけない。欧州をはじめ各国には、こういった攻撃に表れるテロリストの真の顔を見てもらいたい」と述べた。

 政府は昨年夏以降、PKKに対する容赦ない取り締まりを行っている。エルドアン大統領は、トルコがPKKのシリア分派とみなすクルド人民兵らを米国が支援していることに激怒しており、また一部の欧州連合(EU)加盟国がPKKの入国を認めていると批判していた。

 同大統領は、PKKは欧米諸国がシリアで軍事作戦の主な対象としているイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員らと同程度に危険だと主張している。

 米シンクタンク「ブルッキングス研究所(Brookings Institution)」で演説した同大統領は、世界が一致団結してテロと闘っていかなければならないと訴えた。同研究所の前ではこの演説に先立ち、トルコの警備班らとクルド人側を支持するデモ隊が衝突する場面もあった。(c)AFP/Mahmut Bozarslan and Dave Clark in Washington