タトゥーにピアス…若者がボディーアートをする理由
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【3月29日 AFP】彫師が肌に針を突き刺すたびに、ティモテさん(18)は歯を食いしばり、服をぎゅっと握り締めた。彼が肩に入れて欲しいと依頼した「天使」は、自然に舞い降りて来てはくれない。そのタトゥーが彫り上がるまで、ティモテさんはひたすら痛みに耐えなければならない──。
18歳の誕生日を待たずに、タトゥーやボディーピアスを入れる若者は少なくない。ティモテさんもその例に漏れず、この天使が7つ目だという。初めてタトゥーを入れたのは16歳の時で、手首に両親の名前を彫ってもらった。体のあちこちにさらに6つ増え、鼻と耳の内側にはピアスも光っている。
さまざまなボディーアートのため、ティモテさんがこれまでに費やした額は2500ユーロ(約32万円)に上る。だが、これで終わりにするつもりはない。「次は背骨に沿って上から下まで入れたい」と言うティモテさんは、将来タトゥーを後悔することなど絶対にないと信じて疑わない。
仏世論研究所(Ifop)が2010年に行った調査によると、フランス人の10人に1人、18~24歳に限ればほぼ4人に1人がタトゥーを入れている。
マリナさんは13歳から毎年1つずつピアスを増やしている。最初はへそ、次に下唇の両端。続いて耳たぶに大きな穴を開け、両眉、舌、耳の内側へ。17歳になり、手首にタトゥーを入れた。ノーズリングも鼻を貫通している。
胸の間とこめかみにピアスをするのが待ちきれなかったというクレモンティーヌさん(17)は12歳の時から、牛みたいな鼻ピアスをしたいと両親に訴え続けてきた。初めは「周りがどう思うか心配して反対した」両親だったが、渋々こめかみのピアスを許してくれた。その時クレモンティーヌさんが14歳の時だった。
それから数年間の口論をへて、両親はついに根負けした。高校卒業を機に、娘に鼻ピアスを許した。