テロ犠牲者追悼の広場に極右が乱入、10人拘束 ベルギー
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【3月28日 AFP】ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で27日、連続テロの犠牲者を悼む人々が集まっていた広場に極右のフーリガンが乱入し、機動隊が放水銃を浴びせて排除する騒動となった。警察当局によると約10人が拘束された。
騒ぎがあったのは市中心部にある広場「プラス・ド・ラ・ブルス(Place de la Bourse)」。犠牲者への連帯を示して仮設の追悼施設に集まっていた数百人の間に、黒服のデモ隊が移民排斥のスローガンを叫びながら割り込んだ。
約300人のフーリガンは「ここはわれわれの祖国だ」「国とダーイシュ(Daesh、今回のテロで犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のアラビア語名の略称)はグルだ」などと唱和。一部は、追悼者が現場に手向けた花やろうそく、メッセージを踏みつけた。少なくとも1人は極右のシンボルを描いたマスクを着けていた。
警察はイスラム教徒を含む追悼者らにフーリガンを挑発しないよう呼びかけたが、「ファシスト! ファシスト! そんなものはいらない!」と応酬する人もいた。機動隊はフーリガンを包囲した上で強力な放水銃を浴びせ、市外行きの列車まで誘導して排除した。(c)AFP/David COURBET and Joshua MELVIN