【3月27日 AFP】ウクライナ軍幹部は26日、親ロシア派武装勢力との緊張が続く同国東部において新たな戦闘が発生し、ウクライナ兵2人が死亡したと発表した。

 ウクライナ軍報道官は記者団に対し、「戦闘でウクライナ兵2人が死亡し、8人が負傷した」と述べた。報道官はまた、停戦合意により禁止された重火器を、親露派武装勢力が過去24時間のうちに使用したと非難し、前線で静寂な地域はほとんどないと述べた。さらに別の一件では、なんらかの爆発物でウクライナ兵3人が負傷したという。

 報道官によると、親露派が事実上の首都だとしているドネツク(Donetsk)の北約10キロにある、政府側が掌握している町アウディーフカ(Avdiivka)が、82ミリと120ミリ迫撃砲による攻撃を受けたという。

 ウクライナ政府側と親露派による停戦合意には、重火器の撤去が含まれており、その使用が禁止されている。断続的な停戦合意により戦闘は減ったものの、前線では今も小競り合いが発生し続けている。同国東部では約2年に及ぶ紛争で、これまでに9000人以上が死亡し、2万人以上が負傷している。

 ウクライナと欧米諸国は、ロシアが親露派武装勢力を支援し、国境を越えてロシア軍をウクライナに派遣していると非難しているが、ロシアはこれを否定している。(c)AFP