【3月26日 AFP】イスラム過激派に仮装し模造銃を持ったユダヤ人の男性（40）がフランス・パリ（Paris）にあるシナゴーグ（ユダヤ教の礼拝所）に現れ、「アラーアクバル（Allahu Akbar、アラビア語で神は偉大なりの意）」と叫ぶ出来事があった。警察筋が25日、明らかにした。

　出来事があったのは24日で現場は、パリ南東部バンセンヌ（Vincennes）にあるハバド・ルバビッチ（Habad Loubavitch）礼拝所。警備に当たっていた兵士たちにとっては「驚き」だったであろうとした上で、警察筋はさりげない態度を示した。

　当時、礼拝所には、ペルシャ帝国時代に滅亡から救われたユダヤ人解放を祝う祭り「プリム（Purim）」で、仮装したユダヤ教徒らが集まっていた。プリムでは人々がしばしば仮装し、互いに贈り物を交換する。

　情報筋によると、男性は丈の長い北アフリカの衣装を着て模造のカラシニコフ（Kalashnikov）自動小銃を持ち、「神は偉大なり」と叫んだという。

　男性の行動は「兵士の間に、ある種の動揺を生み出した」が、礼拝所にいた他のユダヤ教徒らが男性が知人で、これは冗談にすぎないと気づくと最初の衝撃はすぐに消えたという。とはいえ、男性は25日、地元警察に出頭するよう命じられた。(c)AFP