【3月22日 AFP】米高級ホテルチェーン大手のマリオット・インターナショナル(Marriott International)とスターウッドホテル&リゾート(Starwood Hotels and Resorts)は21日、マリオットが136億ドル(約1兆5200億円)でスターウッドを買収する提案を、双方の取締役会が承認したと発表した。実現すれば、世界最大のホテルチェーンが誕生することになる。

 スターウッドは18日、中国金融大手の安邦保険集団(Anbang)が132億ドル(約1兆4800億円)の買収案を提示したのを受け、マリオットとの買収合意を一旦白紙に戻すと発表していた。しかし、マリオットが当初の提示額を10億ドル(約1120億円)引き上げたため、安邦保険側との交渉を中止したという。

 新たな合意では、スターウッドが保有する1株につき現金21ドル(約2350円)とマリオットの0.8株を受け取る。両社によると、合併については既に規制面の問題をクリアしている。両社はまた、今月28日に合併の是非を問う株主総会を開くことで合意。買収は今年半ばにも正式に成立する見込みという。

 マリオットは「リッツ・カールトン(Ritz-Carlton)」「JWマリオット(JW Marriott)」などのブランドを有し、世界各地で4400超の施設を経営する。一方のスターウッドは「シェラトン(Sheraton)」「ウェスティン(Westin)」などのブランドで世界100か国に1270の施設を展開。両社の合併により、マリオットはスターウッドが強い中国、インド、欧州などに新たな市場を得ることになる。(c)AFP