「ばかげてる!」F1の新予選フォーマットに不満噴出
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【3月20日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するチームとドライバーは19日、今季開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2016)で初採用された新たな予選フォーマットを、すぐさま取りやめるよう求めた。
変更された予選方式でフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)やキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)は先細りの状態となり、メルセデスのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が出した最速タイムを終盤に追い掛けようともしなかった。
レッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表がF1はファンに謝罪すべきだと話すと、メルセデスのチーム責任者を務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏は、新システムは「ばかげている」とコメントした。
新たな予選方式ではマシンが1台ずつ脱落していき、最終的には2台の一騎打ちとなるが、ベッテルをはじめとしてドライバー陣はこれを酷評している。
ベッテルは、「みんなが何に驚いているのか分からない。何が起きるのかは、すでに言われていたことだ。スタンドにいる観客にとっても、適切なやり方とは思えない。ルイスやニコ、キミ、誰であろうとセッションの最後に、限界まで追い込む場面が最高のものだと思うけれど、見るべきマシンがいないんだ。批判は今必要じゃない。もう批判はし終わっている。この方式は間違ったものだ」と語った。
一方、ホーナー代表はBBCラジオ5ライブ(BBC Radio Five Live)で、「私からすれば予選は機能していなかった。ここにやってきたファンには謝罪するべきだと思う。素晴らしいものを見せることができなかった」とコメントした。
「学んでいく必要がある。非現実的なことに固執せず、まずは適切な対処することが重要だ。個人的には、以前の予選方式に戻すのが良いと思う」
メルセデスの非常勤会長であるニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏は「クリスチャン・ホーナーに全面的に賛同する。(次戦の)バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2016)の前に手早く議論してもらう。誰もがミスを犯すものだが、今回は大きな間違いだ」と語った。
予選の最終盤にハミルトンが記録した、最速のラップタイムが無意味なものとなったメルセデスのヴォルフ氏は、「新しい予選はとんでもなくばかげていると思う」とコメントした。
「議論すべきだ。ショーをより良くするために誰もが頑張っている。それができないのなら議論が必要だ」
オーストラリア入りしていないFOA(Formula One Administration)のバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)会長は、モータースポーツニュースサイトの「オートスポーツ(Autosport)」に対し、「(予選を)見たが、初日は熱狂するようなものではなかったと言わざるを得ない。かなりひどいものだった。とはいえ、変更がない限りはこれが予選のやり方だ」とコメントしている。(c)AFP/Robert SMITH