【3月18日 AFP】ドイツ連邦統計局(Destatis)は16日、女性の賃金が男性より約2割少なく、男女の賃金格差は欧州全体の平均より大きいとする統計結果を発表した。

 統計によると、昨年の男女の賃金格差は21%で、2014年から1ポイント改善されたものの、2006年の23%からほぼ変わっていない。また欧州全体の平均16.5%に比べると、格差の大きさが目立った。

 昨年の平均時給は、男性が税引き前で平均20.59ユーロ(約2600円)だったのに対し、女性は16.2ユーロ(約2000円)にとどまった。

 地域別では、旧東ドイツで男女の賃金格差が昨年8%だったのに対し、旧西ドイツでは23%と、歴然とした違いがみられた。

 統計局は、ドイツの女性は低賃金の職種や業界で働く傾向にあり、パートタイム労働の従事者も多いと指摘。ただ、女性が家を守り育児に専念するという伝統ゆえに、就業率では長く男性に遅れを取っていたが、徐々にこの風潮は変わりつつあるという。

 一方、EU統計局(Eurostat、ユーロスタット)がまとめた欧州全体の統計によると、男女の賃金格差が最も小さいのはスロベニアで、最も大きいのはエストニアだという。(c)AFP