【3月18日 AFP】南アフリカのフィキレ・ムバルラ(Fikile Mbalula)スポーツ相は17日、2010年のサッカーW杯(2010 World Cup)開催のための投票を確保するため、賄賂を支払ってはいないと語った。

 国際サッカー連盟(FIFA)は今週、巨額汚職スキャンダルをめぐり米国で起訴されている「さもしい」幹部らを相手取り、巨額の損害賠償を求める訴訟を起こしている。さらにFIFAは米検事当局に対し、南アフリカがW杯開催の票集めのために、1000万ドル(約11億円)の賄賂を支払ったと主張している。

 ムバルラ氏はケープタウン(Cape Town)で記者団に対し、「南アフリカは2010年サッカーW杯の開催権獲得のために賄賂を支払ってはおらず、不正を企ててはいない」とコメントした。

 1000万ドルは、元FIFA副会長で、収賄の罪で起訴されているジャック・ワーナー(Jack Warner)被告の管理する口座に振り込まれた。米当局は、この金が2010年のW杯開催にこぎ着けるための賄賂だったと考えている。

 南アフリカ政府と南アフリカ・サッカー協会(SAFA)は、アフリカ大陸初となったW杯開催の権利を確保するために、金を支払ったという非難を繰り返し否定しており、1000万ドルはカリブ海諸国の「離散アフリカ人」のサッカー活動を支援するための純粋な寄付だったとしている。

 ムバルラ氏は「この件は公正なもので、FIFAの承認を受けた。組織的な詐欺行為の一端を担っていたと、われわれの国を中傷しようとすることはばかげており、正気とは思えない」とコメントしている。(c)AFP