WADA元会長、シャラポワは「言葉にできないほど無思慮」
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【3月9日 AFP】女子テニス選手のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が、禁止表に入ったばかりの薬物を摂取する違反を犯したと発表したことについて、世界反ドーピング機関(WADA)のリチャード・パウンド(Richard Pound)元会長は8日、英国放送協会(BBC)のインタビューに応じ、同選手は「言葉にできないほど無思慮」だったと話した。
28歳となる現在までに、四大大会(グランドスラム)のシングルスを5度制しているシャラポワは7日、1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)の薬物検査で、今年から禁止薬物に指定された「メルドニウム(Meldonium)」が検出されたことを公表し、すでにいくつかのスポンサーから契約を中断されている。
これについて、1999年から2007年にWADAの会長を務めたパウンド氏は、「彼女が競技を続けられるかに、3000万ドル(約34億円)のビジネスがかかっているんだ。彼女はリストに掲載された物質を摂取していた。残念だけど、大きな過ちだ。もちろん、確認しておかなければならなかった」と話した。
シャラポワは、禁止物質のリストが更新されたというメールは受け取ったものの、添付されたリンクをクリックして、更新後のリストを確認するのは怠ったと認めている。
そしてリストには、シャラポワが2006年から服用しているメルドニウムが新たに掲載されていた。WADAは、この物質には肉体に不適切な量の活力を注入し、持久力を高める効果があるとみている。
米国では、メルドニウムの使用は承認されていない。パウンド氏はこの点についても、「彼女は、自分の住んでいる国で、彼女が言うところの医療目的であっても、基本的には使えない物質を摂取していた。つまり、処方していた医師がいるはずなのだ」と話した。
「リストの更新は常にあり得ることで、前年の9月30日には通知が送られている。10月、11月、12月と、やめる時間はたっぷりあった。通知は全選手に送られているし、彼女には医療チームがいるはず。(それでも違反を犯したのは)言葉にできないほど無思慮だ」