シャラポワ服用の禁止薬物、露トップ選手3人からも陽性反応
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【3月9日 AFP】ロシアの女子テニス選手マリア・シャラポワ(Maria Sharapova)が使用した禁止薬物「メルドニウム(Meldonium)」が、他競技のトップ選手らからも検出されたことが分かった。同国のメディアが8日、報じた。
メルドニウムは、今年1月に世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに追加されたばかり。
国営タス通信(TASS)によると、男子バレーボール代表チームのアレクサンドル・マルキン(Alexander Markin)に加え、スピードスケートでは、世界大会で優勝しているパベル・クリズニコフ(Pavel Kulizhnikov)、ショートトラック五輪金メダリストのセミョン・エリストラトフ(Semion Elistratov)からもメルドニウムの陽性反応が出た。
シャラポワは7日、1月に開催された全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)でのドーピング検査で、検体からメルドニウムが検出されたと発表。
それに先立ち、ソチ冬季五輪のフィギュアスケート団体戦でロシアの金メダル獲得に貢献したアイスダンスのエカテリーナ・ボブロワ(Ekaterina Bobrova)、また自転車競技ではチーム・カチューシャ(Team Katusha)に所属する元王者エドゥアルト・ヴォルガノフ(Eduard Vorganov)が、同じ薬物への陽性反応を示したことが明らかになっている。
ラトビアで製造されているメルドニウムは、狭心症や心不全といった心臓疾患の治療に使用されている。
ロシアのビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相は、メルドニウムへの陽性反応が相次いで出ていることに衝撃を受けていると述べ、同薬を服用しても選手の運動能力は向上しないと主張した。
ロシア下院のスポーツ等担当委員長は、この問題について協議するため、週内に緊急会議を開催する方針を示している。(c)AFP