【3月9日 AFP】女子テニス、世界ランク1位のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は8日、ライバル選手のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)がドーピング検査で違反が見つかったと公表したことについて、その勇気をたたえた。一方で、シャラポワの問題がテニス界に与える影響については、心配していないと話している。

 カロリーネ・ボズニアツキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)とのエキシビションマッチを週末に控え、米ニューヨーク(New York)で報道陣の質問に答えたセレーナは、シャラポワの検体から禁止薬物「メルドニウム(Meldonium)」が検出されたことについて、驚いたことを認めた。

 シャラポワは7日、ロサンゼルス(Los Angeles)で記者会見を開き、世界反ドーピング機関(WADA)が定める禁止物質リストに変更があったことを確認せず、同薬を摂取してしまったと釈明した。メルドニウムは、今年1月から運動能力向上薬として禁止表に掲載されている。

 セレーナは、共にツアーを回る選手の衝撃的な発表について、「マリアのニュースを知って、多くの人が驚きショックを受けたと思います。しかしそれと同時に、彼女がきちんと皆さんの前に姿を見せて、自分が何をしてしまったのか、どんな間違いをしたのか正直に打ち明け、勇気を見せてくれたことで、多くの人が安心したのも確かでしょう」と話した。

「彼女はこれまでも、さまざまな場面で勇気を見せてきました。今回もその通りでした」

 また、トップ選手によるスキャンダルが、テニスのイメージ悪化につながるのではないかという質問については、「心配していません。何人ものスターがいると思っていますから」と一蹴した。

「テニスをする人はたくさんいる。その中には、さまざまな考え方があると思いますよ」

(c)AFP