テルアビブで無差別殺傷、米観光客死亡 12人負傷
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【3月9日 AFP】イスラエル中部テルアビブ(Tel Aviv)で8日、パレスチナ人の男が刃物で通行人などに次々と切り付け、米国人観光客1人が死亡、12人が負傷した。警察が発表した。同市には、イスラエル首相らとの会談のためジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領が到着したばかりだった。
警察によると、男は観光客でにぎわう港湾地区ヤッファ(Jaffa)で多くの人を負傷させた後、レストランに押し入りさらに人々を襲った。亡くなった米国人の身元は明らかになっていない。
当局によると、容疑者はパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)北部カルキリヤ(Qalqilya)出身の21歳前後の男で、警察に射殺された。
犯行の現場を収めたとされる動画がインターネット上で拡散。そこには、追跡されている男が路上を疾走し、車内にいる人に窓越しに襲い掛かる様子が写っている。
バイデン副大統領は、現場から歩いて15分ほどの場所に到着した後、イスラエルのシモン・ペレス(Shimon Peres)前大統領との会談に臨んでいた。
バイデン氏は翌9日、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相およびパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長と、それぞれ個別に会談する予定になっている。
イスラエルとパレスチナ自治区では昨年10月から暴力行為が後を絶たず、これまでにパレスチナ人184人とイスラエル人28人が死亡している。イスラエル当局は、死亡したパレスチナ人の大半が、刃物や銃、車を使った襲撃の実行犯だったとしている。(c)AFP/Daphne Rousseau