【3月8日 AFP】米フォックス・スポーツ(Fox Sports)の人気スポーツキャスター、エリン・アンドリュース(Erin Andrews)さんが2008年に取材先のホテルで裸になっているところをストーカーに盗撮され、その動画をインターネット上に流出されたとして損害賠償を求めていた訴訟で7日、裁判所はストーカーとホテル側に計5500万ドル(約62億円)の支払いを命じた。

 事件当時、米スポーツ専門チャンネルESPNのキャスターだったアンドリュースさんは、約5分間の盗撮動画を撮影したストーカーのマイケル・バレット(Michael Barrett)被告と、動画が撮影されたホテル「ナッシュビル・マリオット(Nashville Marriott)」を相手取り、7500万ドル(約85億円)の賠償を求めて訴えを起こしていた。

 アンドリュースさんの弁護団は、アンドリュースさんが宿泊していた部屋をバレット被告に教えたのはホテル側で、それがなければバレット被告が隣の部屋を予約することを避けられたはずだと主張してきた。

 米国で注目を集めたこの裁判でアンドリュースさんは、事件によって深いトラウマを負い、現在もホテルに宿泊する際には再び盗撮の被害者にならないよう部屋を点検していると証言した。

 盗撮動画をインターネット上に投稿したバレット被告は、先にストーキングでの有罪を認め、禁錮刑の判決を受けていた。

 今回の判決について、アンドリュースさんは裁判所と判事に感謝し、ツイッター(Twitter)上には「ナッシュビルの人たちから受けた支援は素晴らしかった。それから私の家族、友人、弁護団に感謝する。そして世界中の被害者から受けたすべての支援に感謝している」と述べた。(c)AFP