【3月4日 AFP】10代の若者たちにとって最低の悪夢──それはもしかしたら、友人たちの目前で両親がステージに立ち、ロックナンバーを熱唱している姿かもしれない…ああ、まさにホラー!

 この世で最も手ごわい観客──わが子──の前に立つ数日前、世界初とされる「親のためのロックのクラス」の卒業生たちは、(子どもらの前での)ライブと出産とどちらがはらはらするかと冗談を飛ばしていた。

 フランス・パリ(Paris)にあるパーク・スロープ・ロックスクール(Park Slope Rock School)に、11歳と12歳の子どもたちを以前から通わせているフィリップ・シャベールマルコン(Philippe Chabert-Marcon)さん(48)は「ほら見て、震えが止まらない」と言った。

 もう後戻りはできない。シャベールマルコンさんが所属する親バンドの初ライブのチケットは既に売り出されている。

 さらに緊張をあおるのは、英ポップスターのジャーヴィス・コッカー(Jarvis Cocker)が観客席にいるという事実だ。ジャーヴィスも、子どもを同ロックスクールに通わせている。

 親バンドが結成されてからまだ4か月にもならない。結成の際、楽器を演奏できるのはわずか2人。シャベールマルコンさんのギターも、「30年近く地下室でほこりをかぶっていた」という。