【3月1日 AFP】コーヒーチェーン大手のスターバックス(Starbucks)は2月29日、コーヒーの本場であるイタリアに初の店舗をオープンさせる計画を発表した。

 同社によると、伊小売大手「ペルカッシ(Percassi)」との合弁事業により、2017年にミラノ(Milan)に出店する予定だという。

 市場分析のOIFBによると、同国では成人の41%が毎週最低1回はエスプレッソバーを利用しており、国内のカフェでは年間60億杯、総額66億ユーロ(約8100億円)のコーヒーが消費されている。そのため、既存のカフェであふれ返る同国への進出は、顧客の奪い合いによる多数の争いを生じさせる可能性もある。

 スターバックスのハワード・シュルツ(Howard Schultz)最高経営責任者(CEO)は、全国紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)に対し、ミラノに続きベローナ(Verona)やベネチア(Venice)にも出店する計画を明らかにした。

 シュルツ氏によると、同社は今後数年間にイタリアへの数百万ユーロ(数億円)の投資と雇用創出の準備を行っているという。

 1971年創業のスターバックスは現在、全世界に2万3000店舗以上を構える。2015年の収益は、前年比16.5%増の190億ドル。今年は新たに1800店舗をオープンさせ、さらに10%の収益増を目指している。

 同社のイタリア進出にあたって提携関係にあるペルカッシは、グッチ(Gucci)やポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)など世界的なブランドのイタリア国内販売ネットワークの運営を行っている。(c)AFP