【2月28日 AFP】厳しい視聴者獲得競争に直面したアルバニアのテレビ局が、視聴者に文字通り「裸」の真実を伝えるための取り組みとして、トップレスに近い格好をした女性キャスターにニュースを読ませるという大胆な手法を取っている。

 Zjarrテレビで、素肌に胸元が開いたジャケットだけを着た若い女性キャスターらがトップニュースを読む姿は、保守的な同国では前代未聞の光景だ。こうした格好のキャスターたちが初めてテレビとインターネットに登場したのは昨年だ。同テレビの社主は、視聴者の数は増え続けていると話している。

 裸に近い状態で働いているグレタ・ホッジャ(Greta Hoxhaj)氏(24)は、脚光を浴びるための近道を身をもって証明している。

「地元のテレビ局で5年間、必死で働きましたが、そこでは注目されませんでした」と、ホッジャ氏はスタジオでメーク中にAFPの取材に答えさらに、「何も後悔していません…3か月でスターになりました」と話した。

 人口約300万人のうち大半をイスラム教徒が占めるアルバニアでは、際どい格好でニュースを伝える手法はソーシャルメディアで物議を醸している。

 一方、国内のフェミニスト団体やジャーナリスト関係者からの反応は薄い。

 アルバニア・ジャーナリスト組合(Union of Albanian Journalists)の代表は、「ヌードになったからといってメディアの危機は解決できない。生き残るために視聴者に何でも提供しようとしているが」と述べている。(c)AFP/Briseida MEMA